『おしゃれなコーヒーが飲みたい』

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医療処置のために、あるお宅に訪問したときのことです。

 

独り暮らしの高齢者です。

 

家の中は両サイドの壁などにつかまり、自由に歩きます。


 

ヘルパーさんがお掃除と買い物をしてくれます。

 

夕食は配食サービスで、栄養価を考え、薄味のお弁当が配達されます。

 

娘さんが週2日来て、シャワーの介助をしてくれます。

 

朝食、昼食は自分で準備し、洗濯も自分でします。

 

独りで寂しい時はテレビを見て過ごします。

 

一歩も外に出なくても、生活できています。

 

でも、本当は外に出たいのです。


 

お天気も好いし、暖かいので、医療処置の前にお散歩を提案しました。


 

「外に連れて行ってくれるのですか?

 

外に出る時は病院に行く時か、男手のあるときしかできないんですよ。。。」

 

古いマンションなのでエレベーターはあるものの、いたるところに段差があります。

 

車椅子の操作は難しいのです。


 

外に行きたくても、自分独りでは行けない。

 

誰かにお願するのは我がままなことと思っています。

 

だから、マンションの一歩外に出たくても出られません。


 

今日は、お散歩です。

 

「どこに出かけましょうか?」と訊ねると、

 

「あなたコーヒー好きですか?」と仰います。

 

「好きですよ。」と答えると、

 

「私、コーヒーを飲みに行きたいの、連れて行ってくれますか?

 

コーヒーにミルクが入った、おしゃれなコーヒーが飲みたいの。」

 

「カフェオレですか?」と訊ねると

  

「そう、それ!私、それが飲みたいのよ。

 

でも、みんなが私が外に出なくても良いように、至れり尽くせりしてくれている。

 

だから、私、カフェオレが飲みたくても飲めないのよ。。。。」


 

病院の通院以外で外出するのは、1年ぶりでした。


 

暖かな陽気のもと、美味しいカフェオレをいただきました。